昨年9月の開催からしばらく時間が経ってしまいましたが、自分が主で携わったグループ展「メディアアートは潰す」の振り返りを行います。
*グループメンバーでの反省は内々で行いましたが、個人としての振り返りを別途ここに記録します。
展示の様子は以下のアーカイブ動画をご参照ください:
良かったところ
- インパクトのある展示タイトル
- ジャンルそのものに挑戦する「メディアアートは潰す」という展示タイトルは、ハードルこそ高くなるものの良かったのではないかと思います。
- 窓から会場に入るというやり方
- 単に奇をてらうのではなく、展示の構造上の意味をもたせることができた点が良かったのではないかと思います。
- 圧着はがきを使ったDMのギミック
- 自分が知る限りでは同じようなことをしている前例はありません。また、自分自身を展示の題材にする主旨にもよくマッチしていたのではないかと思います。
- 床と天井に貼られたシール作品
- 絵は手描きだけどシールで製品感がある、というガチャガチャ感が個人的にはうまく行ったと思っています。シール作品はBASの引き立て役なので存在感を抑えつつ、それでも単体で成立するだけの強度を出す必要がありましたが、そのバランス感も保てました。
悪かったところ
- やりたいことが伝わらない
- いろいろと内容を詰め込み過ぎており、小ネタが多いわりにここだけは伝えねば!という要所が抑えられなかった。
- もっと展示に強弱・緩急を付けるべきだった。
- 流し見でも意図が入ってくるようにしなければならない (論文のwritingと一緒かも)。
- メイン作品であるBASの作り込み不足
- BASは今回の展示限りの作品ではなく、現在も改善を続けています。またお見せできるようになった際には告知いたします。
- 展示空間の対比が甘い
- 「やりたいことが伝わらない」に通じるが、左右の展示空間は流し見でも対比構造が伝わるくらいにするべきだった。
- またプロジェクターとディスプレイについては、トイレ前の目立たない空間に良いものを、BASがあるメインの空間に安いものを使うべきだったが逆にしてしまった。これはEUKARYOTEでの個展と同じミスなので、猛省したい。
総評すると
自らに課したハードル (i.e., ジャンルそのものに挑戦すること&自分自身を題材にすること) をもっとしっかり超えたかったなあという感想です。せっかく貴重な機会と面白いお題 (アートとサイエンスの融合) をいただいたので、もう少しまとまりのある展示に落とし込みたかった。とくにディスプレイとプロジェクターの配置は、前回の個展と同じミスをしているところに自分の停滞と怠慢をみました。
他方で、企画を通じて伊東のスタイル、思考のクセに気づくことができた点は収穫でした。具体的には、記号的な表現や対比作り、作り込みすぎない素人感、を好む点など。ノートに考えをまとめているとどんどん前回の個展に内容が近づいていくため「自分の作風ってこういう感じなんだ」と自分で自分に驚かされました。
改めて、展示の機会をくださった加藤明洋さんをはじめとするRefresh Science Study Group (RSSG) の皆様、DMのデザインや展示の設営にご協力いただいた皆様、本当にどうもありがとうございました。願わくばまた展示の機会を得て、さらにアーティスト力を磨きたいと思っています。
おまけ
Open Art Consortiumの面々からも批評をしてもらいました:
自分の反省とはまた違った内容が指摘されています。
皆様ももしよかったら、お気軽に展示の感想や改善点をお教えください!